
色彩設計とは、建築・インテリア・都市環境・製品デザインなどの分野において、
目的や機能に応じて適切な色彩を計画・配置することを指します。
特に建築分野においては、
建物の内外の色合いやバランス、色の分量・柄などをデザインすることです。
単に美しさを追求するだけでなく、
心理的効果・視認性・快適性・安全性・機能性・環境との調和を総合的に考慮し、
色の組み合わせや配置を決定する重要なプロセスです。
色彩設計は、単なるデザインの一要素ではなく、
人々の暮らしやビジネスに大きな影響を与える重要なプロセスです。
適切な色彩設計を行うことで、
快適な空間づくりやブランド価値の向上、安全対策など、多くのメリットが生まれます。
1. 色彩設計の役割と目的
(1) 美観の向上
個人宅については、
近隣住民に配慮した配色と施主様が満足するご提案で良いと思いますが、
よりたくさんの人が集う施設においては様々な配慮が必要です。
建築物や空間デザインの調和をとり、視覚的に魅力的なデザインを作る。
色の統一感を持たせることで、洗練された印象を与える。
など、配色を丁寧に行うことで同じ予算でも予算以上の仕上がりにすることが可能です。
(2) 心理的効果の活用
色彩心理学、生理学などの分野から、色には見る人に一程度の「訴求効果」を与えることが
様々な研究から明らかになっています。
暖色系(赤・オレンジ・黄色) → 活気を与え、社交性や食欲を促進。
寒色系(青・緑・紫) → 落ち着きや集中力を高め、リラックス効果を生む。
中間色(ベージュ・グレー) → 柔らかく、ナチュラルな印象を与える。
ごく一例ですが、ざっくりとした訴求効果に加え、
鮮やかさや濃淡などによっても色が与える印象は大きく異なります。
弊社の行う色彩設計・色彩計画では、
様々な色が持つ訴求効果をうまく活用しご提案いたします。
(3) 安全性・視認性の向上
弊社の色彩設計で特に重要視しているポイントの一つです。
特に高齢者施設やクリニック、保育園など
利用者様が何かしらのハンディキャップをお持ちのこともよくあります。
高齢者施設や病院では、床・壁・手すりの色を明確に区別し、転倒防止を図る。
道路標識や非常口マークは、色のコントラストを利用して視認性を向上。
など色の組み合わせによって安全への配慮や視認性の向上を図ることができます。
(4) 機能性の最適化
配色には様々なパターンがあるため、
重要なのがその空間が「誰の、何のための空間であるか」ということです。
オフィスでは、集中力を高めるブルーやグリーンを取り入れる。
商業施設では、ブランドイメージに合った色を配置し、購買意欲を促進。
特に施設の設計においては、
建物を建てるために長期的な計画や借入などを行って一つの建物が完成します。
完成と同時に働く人や利用する人を募集して行かなくてはいけません。
実際に建物が運用されはじめたときに、
きちんと集客できるような魅せる建物になっているかということは、
弊社がよりチカラを入れているポイントになります。
目的に応じプロの立場から様々なご提案をさせていただきます。
2. 色彩設計の適用分野と具体例
色彩設計と一言で言っても、様々な活用方法があります。
例えば、、、
(1) 建築・インテリアデザイン
住宅:リラックスできる暖色系やアースカラーを基調にする。
オフィス:集中力を高める寒色系をベースに、アクセントカラーで活気をプラス。
商業施設:ブランドイメージに合わせた色彩計画で購買意欲を向上。
(2) 都市計画・景観デザイン
町並みの統一感を確保し、地域の歴史や文化に調和する色を選定。
公園や広場では、自然に馴染むグリーン・ブラウン系を基調とする。
(3) 医療・福祉施設
病院・クリニック → 落ち着きを与えるペールグリーンやブルーを使用し、不安感を軽減。
高齢者施設 → 視認性を向上させるため、床・壁・手すりのコントラストを強調。
(4) 交通・安全対策
道路標識・鉄道・空港 → 視認性を高めるため、赤・黄色・青の高コントラストを活用。
非常口・避難誘導サイン → 緑と白の組み合わせで視認性を最大化。
私たちの生活の中には、様々な色やデザインで溢れています。
たかが色。されど色。
まだまだ可能性を秘めた色のチカラを活用していただけると幸いです。
3. 色彩設計を成功させるポイント
(1) 目的とターゲット・想いを明確にする
どのような機能や心理的効果を求めるのかを整理することが重要です。
配色のパターンは無限にありますが、
ここが明確になっていることでより効果の高い空間を生み出すことができます。
(2) 周囲の環境との調和を考える
建物の種類や立地にもよりますが、住宅地・商業地・自然環境など、
周囲の景観に合う色を選定することも重要なポイントです。
(3) 視認性・安全性を確保する
高齢者・子ども向けの施設では、色のコントラストを明確にし、誤認識を防ぐことが重要なポイントです。
(4) 流行や好みだけでなく訴求効果に配慮した配色をする
その場所を利用する人の好みや流行も大切ですが、
色の持つ訴求効果を理解した配色をすることで、
無難な色選びではなく、意味を持った語れる色選びをすることができます。
(5) シミュレーションや実地テストを活用する
実際に使用する環境で色の見え方を確認し、適切な調整を行うことも大切です。
パソコンの中で見ている色と、塗料の色では異なることも多いですし、
現地で見る色も違います。
弊社では出来る限り、利用する方々の立場に立って確認をすることを大切にしています。
4. まとめ
色彩設計は、美しさ・心理的効果・機能性・安全性を総合的に考慮し、
最適な色を配置することです。
建築・都市計画・インテリア・医療・交通など幅広い分野で活用されている考え方で、
より環境づくりを重要視している先進国ではどんどん取り入れられています。
目的に応じて、色の持つ心理的・視認性の効果を最大限に活かすことが重要です。
ビジネス的な立場で考えてみても、
同じコストをかけても色彩設計を取り入れた空間ではより高いクオリティで仕上がり、
実際に建物が完成した後も効率よく成功をサポートしてくれます。
適切な色彩設計を行うことで、空間やプロダクトの価値を高め、
人々が快適に過ごせる環境を作ることができるのが色彩設計の魅力です。
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